Visual Studio(Visual C++)でOpenGL Performerのサンプルをコンパイルする方法

0. はじめに

 ここでは、OpenGL Performerで提供されるサンプルソースを元に、Visual Studio .NETでPerformerアプリケーションをコンパイル・実行・デバッグできるようになるまでの設定方法について説明します。対象となる読者は、Visual Studioをまったく使ったことのない人です。私もつい先日までそうでした。
 実例としては、pguide/libpfvの下にある多くのサンプルプログラムのうちの一つを選びました。一つのフォルダに一つの実行プログラムができるような構造になっているサンプルです。pguideの下にあるほかのサンプルソースのように、一つのフォルダの中に多数の実行プログラムができるようなサンプルは、やり方が少し違ってきます。
 Visual C++のバージョンは、Visual Studio C++ .NETです。Visual C++ 6.0だと操作が異なりますので、この文章はあまり役に立たないです。
 実際に試してみるときには、Program Files\Silicon Graphicsの下の方にあるサンプルプログラムを自分のフォルダにコピーしてから行なうのが、ソースの変更もできて無難です。

 それでは、Performer使いの皆さん、めくるめくビル・ゲイツ・ワールドへ、あなたも!!!

1. 各種パスの設定

 パスの設定は、Visual Studio .NETを使い始めて最初に1回だけ行なえばOKで、プロジェクトごとに行なう必要はありません。
1.1 「ツール」メニューから「オプション」をクリック

オプションメニューの実行

1.2 「オプション」ダイアログが開いたら以下の操作を行なう
  1.2.1 左のフォルダのうち「プロジェクト」をクリックし、さらに「VC++ ディレクトリ」をクリック
  1.2.2 右上の「ディレクトリを表示するプロジェクト」で「実行可能ファイル」を選択
  1.2.3 フォルダ名の入力フィールドで、以下の3行を追加
  • C\Program Files\Silicon Graphics\OpenGL Performer\Lib
  • C\Program Files\Silicon Graphics\OpenGL Performer\Lib\libpfdb
  • C\Program Files\Silicon Graphics\OpenGL Performer\Bin
これらのフォルダ名は、空欄(一番下の行のさらに下)をダブルクリックして現れるボタンフォルダ選択のボタン をクリックするとファイルダイアログで選択できる。以下同様。当然のことながら、OpenGL Performerをインストールしたときに上記と違うフォルダ名を指定していたら、そちらを選択する。
実行可能ファイルのパス設定

  1.2.4 右上の「ディレクトリを表示するプロジェクト」で「インクルード ファイル」を選択
  1.2.5 フォルダ名の入力フィールドで、以下の2行を追加
  • C\Program Files\Silicon Graphics\OpenGL Performer\Include
  • C\Program Files\Silicon Graphics\OpenGL Performer\Include\Performer
インクルードファイルのパス設定

  1.2.6 右上の「ディレクトリを表示するプロジェクト」で「ライブラリ ファイル」を選択
  1.2.7 フォルダ名の入力フィールドで、以下の1行を追加
  • C\Program Files\Silicon Graphics\OpenGL Performer\Lib
  1.2.8 「OK」ボタンをクリックして「オプション」ダイアログを閉じる

ライブラリファイルのパス設定

2. プロジェクトをつくる

2.1 ファイル」メニューから「新規作成プロジェクト」をクリック
2.2 新しいプロジェクト」ダイアログが開いたら次を行なう
  2.2.1 「プロジェクトの種類」として、「Visual C++プロジェクト」を選択
  2.2.2 「テンプレート」として、「メイクファイル プロジェクト」を選択
  2.2.3 「プロジェクト名」として、ソースのあるフォルダ(例:"sample03")を記入
  2.2.4 「場所」として、上記フォルダのひとつ上のフォルダ(例:"C\...picker")を指定
    これは「参照...」から選ぶとよい
  2.2.5 「OK」ボタンをクリックしてダイアログを閉じる

2.3 「メイクファイル アプリケーション ウィザード」が開いたら次を行なう
  (以下の設定はここでやらなくてもあとから追加可能(4.3)だが、とりあえずウィザードでやる)
  2.3.1 左の「アプリケーションの設定」をクリック

メイクファイル アプリケーションウィザード

  2.3.2 「ビルドコマンドライン」として"nmake /f Makefile"と記入
Visual C++ではメイクファイルの名称のデフォルトがMakefileとなっているので、"/f Makefile"は省略できる。以下同じ。
  2.3.3 「出力」として"Debug\sample03"などと記入
ここのMakefileの内容(出力ファイルの場所指定)と整合性を取るために、Debugフォルダの名称を追加記入する。
  2.3.4 「消去コマンド」として"nmake /f Makefile clean"と記入
  2.3.5 「リビルドコマンドライン」として"nmake /f Makefile /a"と記入
  2.3.6 「完了」ボタンをクリック

メイクファイルコマンドの設定

 これでとりあえずプロジェクトが作成され、プロジェクトのツリー構造がウィンドウの右側に表示されます。ここでビルドして実行することが一応できますが、実際には、ソースファイルを登録したり、実行時の引数を指定したりする必要があります。

3. ソースファイルを登録する

3.1 Windowsのファイルエクスプローラで、ソースのあるフォルダを開く
3.2 C++のソースファイル(*.cpp, *.cxx等のファイル)を、先ほど新たにできたプロジェクトのツリー構造の「ソースファイル」にドラッグ&ドロップ
3.3 ヘッダファイル(*.hファイル)を、同様に「ヘッダファイル」にドラッグ&ドロップ
3.4 Makefileをプロジェクト名(例:「sample03」)にドラッグ&ドロップ
  (これは必要ないかもしれない。)

ソースファイルの登録

 このように登録し、以降はファイルを編集したいとき、下記のようなプロジェクトのツリーから選んでダブルクリックします。

ソースを登録した結果

4. 実行コマンドラインを設定する

4.1 「ソリューション エクスプローラ」のプロジェクト名のフォルダ(例:「sample03」)を右クリック
これがなかなか気づきにくいんだなあ。
4.2 メニューが現れたら、「プロパティ」をクリック
上記4.1, 4.2と同じことは、プロジェクト名を左クリックしたあとメニューバーの「プロジェクト」メニューの「プロパティ」を実行してもできる。

コマンド引数の設定

4.3 「プロパティ ページ」ダイアログが現れる。
ここで、2.3の「メイクファイル アプリケーション ウィザード」で設定した内容が表示される。VC++の過去の実行状況によっては、左の選択が「NMake」ではなく「全般」「デバッグ」などで表示される場合もある。
4.4 「構成プロパティ」の中の「デバッグ」をクリック

プロパティページのNMakeの設定確認

4.5 「コマンド引数」を記入(ここでは「esprit.flt」を指定)
サンプルプログラムによっては複数の引数が指定できる場合があります。ソースを調べましょう。
4.6 「OK」をクリック

構成プロパティのデバッグ設定

5. ビルドして実行する

5.1 「ビルド」メニューから「ソリューションのビルド」を実行
   (「sample03のビルド」(プロジェクトのビルド)との違いはまだよくわからない。)

ソリューションのビルド

5.2 「デバッグ」メニューから「開始」を実行

デバッグの開始

 実行結果は次のようになります。これで、編集→ビルド→デバッグのサイクルに入れます。

実行結果

2003年8月19日
柿本正憲
kaki@sgi.co.jp